クラブミュージックに最適な統合型音楽制作ソフト「FL STUDIO 9」登場

フックアップは、統合型音楽制作ソフトの新バージョン「FL STUDIO 9」各製品を2010年3月26日より発売する。

Image Line社の「FL STUDIO」はソフトエアシンセ、シーケンス、マルチトラックオーディオレコーディング、ミキシングといった音楽制作に必要なすべての機能を備えた統合型ソフトウェア。当初はシェアウェアとしてスタート、その後世界中の熱狂的なユーザーからのフィードバックを受けながら進化を続け、世界のクラブシーンをリードしながら、現在では個性的なDAWとして支持を得ている。

ドラムマシンやドラムサンプラーに代表される、パターンとステップシーケンサーを軸にした曲作りは、ダンス / クラブミュージックの構造そのもので、これが世界中のクラブシーンで注目されている理由の1つ。MIDIや楽器の知識がなくとも、トラックメイクができるのも大きな特徴となっている。

VST/VSTi や DX/DXiプラグインにももちろん対応。すでに所有している音源やエフェクトを「FL STUDIO」に追加可能なので、現在のソフトウェア的な資産を無駄にすることはない。また、単独での動作するほか、「FL STUDIO」自身が VSTi/DXi としても動作。さらにはReWire(ホスト/クライアント)にも対応しているので、他のDAWソフトと連動して、「FL STUDIO」を膨大な音源モジュールとしても使用可能なのもポイント。「FL STUDIO」単体でトラック制作を完結させるもよし、普段使っているDAWのサポートツールやループ素材制作専用ツールとして使うのもバッチリというわけだ。

最新バージョンとなる9では国内でのラインナップが変更。最上位バージョンである「FL STUDIO 9 SIGNATURE BUNDLE」のみを単品発売、下位バージョンは同じImage Line社製DJソフトウェア「DECKADANCE」とのバンドルパッケージに含まれることとなった。「FL STUDIO 9 SIGNATURE BUNDLE」には、ステッカー付きの発売記念の限定版も用意。さらに他社製品ユーザー向けのクロスグレード版も用意される。価格がより購入しやすい設定となったのも注目だ。

新機能では、新しい音源やボコーダーエフェクトが追加されたほか、使わないプラグインを省略することでCPU負荷を抑えられるようになったのがうれしいところ。多くの動作の最適化やユーザーインターフェースの最適化もなされている。その他おもな新機能は以下のとおり。

・新アルゴリズム「Ogun」エンジン使用の4,294,967,296種類もの音色内蔵の新プリセット音源「Autogun」
・モノラル音源をステレオ化したり、広がりや奥行きの処理を施す新エフェクト「Stereo Shaper」
・最大100バンドを誇る最新のボコーダーエフェクト「Vocodex」(SIGNATURE BUNDLEのみ)
・ほとんどのプラグインの改良
・ミキサートラック数が99に増大
・ミキサーの「Track Send」スイッチにサイドチェーン機能
・使わないプラグイン(エフェクト/シンセ)を省略することでCPU負荷を減少できる「Smart disable」チェックボックス機能
・MIDIナンバーにより複数のインストゥルメントチャンネルをコントロール可能・ピアノロールで自動シーケンスをジェネレートする「Riff machine」
・エフェクトプリセットをミキサートラックとチャンネル上にドロップ可能
・ミキサートラックプリセットをエフェクトスロットとチャンネル上にドロップ可能
・チャンネルとジェネレータープリセットをミキサートラックエフェクトスロット上にドロップ可能
※デモ版としてメタルシュミレーションシンセサイザー"Ogun"と超ユニークな再生エフェクト"Gross Beat"のデモ版も収録

ソフトウェア本体は英語版だが、日本向けにオンラインヘルプを日本語化。もちろん付属するマニュアルは日本語マニュアルとなっている。

なお、今回の発売では以前よりあった、「ACID MUSIC STUDIO」とのバンドルパッケージの設定はなし。ACID MUSIC STUDIOの次期バージョンの発売と同時に設定する予定だ。

ラインナップは以下のとおり。

●FL STUDIO 9 SIGNATURE BUNDLE
 (エフエルスタジオ9シグネチャーバンドル)
FL STUDIO 9のすべての機能を網羅した最高峰バージョン。オーディオトラックを装備。音声編集ツール「Edison」も付属する。録音、リミックスからオリジナル曲制作、ループ作成まで幅広く対応できる機能を持ち、さらにハイエンドなソフトシンセを数多く搭載。シリーズ共通の10種類以上のベーシックなシンセはもちろん、シンセサイザーを自身で構築できるFL SynthMaker、スーパーシンセSytrus、新機能ボコーダーVocodex、マルチサンプラーDirectWaveをはじめとする単体販売のソフトシンセにも匹敵する各種ソフトシンセを装備する。
価格:36,750円

●FL STUDIO 9 SIGNATURE BUNDLE LIMITED EDITION
 (エフエルスタジオ9シグネチャーバンドルリミテッドエディション)
FL STUDIO 9 SIGNATURE BUNDLEの「FL Chan」パッケージ、FL Chanシスターズのステッカー付き。数量限定につき予告なく終了する場合あり。
価格:37,275円

●FL STUDIO 9 SIGNATURE BUNDLEクロスグレード版
 (エフエルスタジオ9シグネチャーバンドルクロスグレード版)
他社製DAWソフトウェア(後述)を所有の方が購入対象、内容はSIGNATURE BUNDLEと同一。
価格:23,100円

●FL STUDIO 9 FRUITYLOOPS + DD Club Edition
 (エフエルスタジオ9フルーティーループス+DDクラブエディション)
Image Line社の人気のソフト2つをバンドル。異なるアプローチでクラブサウンドを実現。「FL STUDIO 9 FRUITY EDITION」とDJソフトウェア「DECKADANCE CLUB EDITION」とセットになったとてもお得なパッケージ。DECKADANCE CLUB EDITIONは現在パッケージ販売しているDECKADANCEと同機能のもので、ミックスの録音やバイナルレコードによるコントロールも可能なフルバージョン(パッケージはDECKADANCEのものを流用)。

「FL STUDIO 9 FRUITYLOOPS EDITION」は基本機能を搭載したエントリーバージョンで、ベーシックなソフトシンセ、ステップやピアノロールによるパターン作成、そしてプレイリストでのソングの組み立てと曲づくりに必要な基本的要素を網羅。ループ作成やオリジナル曲制作はもちろんのこと、VSTiやReWireによる他のソフトウェアとの併用も可能。なおオーディオ録音はできない。
価格:29,400円

<FL STUDIO 9の最低動作環境>
・Windows XP / Vista / 7 (32bjt / 64bit)
・2GHz以上のCPU (デュアルコアCPUを推奨)
・512MB以上のRAM (1GB以上を推奨)
・ASIO対応オーディオインターフェース
・XGA以上の解像度のディスプレイ (SXGA以上を推奨)
・CD-ROMドライブ
・1GB以上のHDD空き容量 (3GB以上を推奨)

<FL STUDIO 8 XXL EDITIONクロスグレード版購入対象者>
他社の音楽制作ソフトウェアのユーザーが購入可能。なお、クロスグレード版購入により、現在使用中のソフトウェアの使用を制限するものではない。よって購入後も、現在使用中の製品は引き続き使用可能。

<クロスグレード対象商品>
・Sony Creative Software / Sonic Foundry社:ACID Pro、Vegas Pro
・Internet社:Singer Song Writerシリーズ(Liteを除く)
・Propellahead社:Reason
・Ableton社:Live(Lite、Jamを除く)
・Steinberg社:Nuendo、Cubaseファミリー(Essential、AI、LEを除く)
・Cakewalk社:Sonar(Home Studio、LEを除く)
・Native Instruments社:Traktor(LE、DJを除く)
・Apple / Emagic社:Logicファミリー(Expressを除く)
・Digidesign社:ProToolsファミリー(ProTools Freeを除く)
・Magix社: Sequoia、Samplitude(SEを除く)
・MOTU社: Digital Performer、Performer
※Windows版 / Mac版、バージョンは問わない。デモ版、体験版、OEM版、バンドル版は対象外。

◆FL STUDIO 9
発売日:2010年3月26日(金)
開発元: Image Line Software(イメージラインソフトウェア)社:ベルギー
※各商品共通